外壁塗装に漆喰を使うメリットとデメリット、DIYでの注意点

この記事の監修者

佐伯 明彦 (株式会社ソラ SOLA)

所有資格外壁診断士

外壁施工において構造性能や耐火耐久性能など外壁塗装をお考えの方に対して アドバイスをおこなっております。


漆喰(しっくい)は、古くから使われている塗り壁材で、最近では自然素材としても人気です。白く美しい漆喰の外壁に憧れている方も多いのではないでしょうか?

漆喰は定番の塗り壁材ですが、扱いには注意が必要です。デザイン性・抗菌性・耐火性といったメリットがある一方で、ひび割れしやすいというデメリットもあるので、外壁の塗り壁材に採用する場合は、良し悪しを知っておきましょう。

本記事では、外壁塗装に漆喰を使うメリットとデメリット、さらにDIYでの注意点を解説します。本物の漆喰は扱いが非常に難しいため、DIYでの使用を考えておられる方は、最後までお読みになった上でDIYをするか判断してください。

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漆喰の特徴

漆喰(しっくい)は、水酸化カルシウム(消石灰)を主成分とした塗り壁材です。主に壁の上塗りに使われるもので、建材の接着としての用途もあります。

漆喰の歴史は古く、日本でも大昔から使われていました。最古は縄文時代後期の竪穴式住居から見つかった漆喰で、今から約4,000年前から建材として使われていたようです。

城郭(敵の侵入を防ぐための囲い)の壁にも漆喰が使用されていました。2015年に改修工事時が終わった姫路城の白く美しい外壁は、漆喰によるものです。漆喰の白さによる美観から、白鷺城と呼ばれています。

漆喰は日本だけでなく、世界中で使われています。漆喰の歴史で最も古いのは、エジプトのピラミッド(約5,000年前)に使われていたものだそうです。

現在も住宅に広く使われている建材で、外壁や内壁に施工することができます。自然素材としては、珪藻土と並んで人気です。

漆喰の機能的な特徴

漆喰は「吸湿」する機能を持っています。文字通り、湿気を吸う機能です。

多孔質(細かい穴が多数ある構造)の素材で、その孔の中に湿気を吸い込みます。内壁に使用すると、漆喰が室内の湿気を吸い込んでくれるので、多湿の防止に役立ちます。

吸着機能も漆喰の特徴です。漆喰は、シックハウスの原因となるホルムアルデヒドなどの有害物質を吸い込んでくれます。ホルムアルデヒドやVOC(揮発性有機化合物)といった有害物質を漆喰が吸い込むことにより、室内の空気が綺麗になります。

シックハウスは、住宅建材の接着剤などに含まれる有害物質が体内に入ると、めまい・頭痛・喉の痛み・湿疹などの体調不良が起きる症候です。自然素材である漆喰からは有害物質が発散されませんし、室内の有害物質を吸い込んでくれるということで、シックハウス対策に使われています。

漆喰は、吸着した有害物質を分解する機能も備えているので安心です。シックハウスの危険性が叫ばれるようになったのは1990年代頃からですが、漆喰は古くから壁材として使われていたので、陰ながら有害物質を吸着・分解してくれていたのでしょう。

また、漆喰はカビに強い素材です。主成分である炭酸カルシウムは強アルカリ性であるため、抗菌性を備えています。漆喰はカビの繁殖を抑えてくれるということもあり、古くから日本家屋の壁材として使われているのです。

漆喰は調湿機能が弱い?

漆喰は湿気を吸う機能はありますが、吸い込んだ水分を放出する力は弱いです。漆喰の種類や製品にもよりますが、珪藻土と比べると調湿機能が劣るとされています。

漆喰が湿気を吸うことで室内の湿度が下がるため、湿気の多い梅雨や夏は活躍してくれるでしょう。

しかし、湿気を吸い込んだまま放出しないと、どんどん水分が溜まってカビの原因となります。水分を放出しないことでカビが発生するのは、珪藻土も同じです。

漆喰は抗菌性があるのでカビの発生を抑えてくれますが、長期間、湿気を吸い込んだまま放出しないとさすがにカビが生えてきます。漆喰を使っているからといって湿気対策をしないと、壁にカビが生えて汚れが広がっていくかもしれません。

漆喰のカビ対策としては、換気をこまめにする、除湿機で湿気を取り除く、この2つです。漆喰壁を長持ちさせるためにも換気は必要になります。

漆喰を外壁材として使うメリット

漆喰は、内壁だけでなく住宅の外壁にも使用できます。

上述したように、漆喰は有害物質を吸着する効果や抗菌性能があるのがメリットです。外壁にもカビが生えるので、漆喰の防カビ効果で汚れが広がるのを抑えられます。

また、漆喰は燃えにくい素材で耐火性にも優れています。火災時に燃え広がるのを食い止める役割を果たすので、防火対策・延焼対策にも有効な壁材です。

漆喰は機能面でのメリットもありますが、やはり外観が美しくなるのが一番のおすすめポイントと言えます。姫路城の美しい城郭を演出しているように、美観に優れているのが大きなメリットです。きめ細やかで温かみのある質感は、漆喰の最大の魅力と言えるでしょう。

漆喰の色は、白だけではありません。メーカーによって色の呼称は異なりますが、小麦色、桜色、山吹色、新緑色など、バリエーションは豊富です。漆喰は自然素材ならではの温かみのある色を出せるので、優しい仕上がりになります。

漆喰を外壁材として使うデメリット

漆喰はデザイン性、抗菌性、耐火性といったメリットがある一方で、いくつかデメリットがあります。

まず施工に関して言えば、漆喰は乾燥に時間がかかるのがデメリットのひとつです。乾燥に要する時間が長くなると工期も長くなります。

漆喰は施工にコストがかかるのもデメリットです。施工に時間と手間がかかるため、どうしてもコストが高くなってしまいます。漆喰で美しい外壁に仕上げるためには時間がかかるのは仕方ありませんが、コストの高さは悩むところです。

また、漆喰はひび割れがしやすい点にも注意が必要です。施工が甘いとひび割れが起きやすくなるので、漆喰の扱いに慣れている業者を探して依頼したほうがよいでしょう。ひび割れが起きると見た目が悪くなりますし、メンテナンスの費用もかかってしまいます。

見た目の仕上がりをよくするには、下地処理から丁寧に施工しなければならないので、職人には漆喰を正しく扱う知識が必要です。しかし、最近は漆喰を扱える職人が減ってきたため、腕のいい職人を探しにくくなっています。

仕上がりの美しさも職人の腕によって変わるので、漆喰の施工技術に優れた業者を探したいですね。

機能面でのデメリットをあげると、漆喰は傷がつきやすいという特性があります。傷に弱いため、経年で傷が目立ってくることがあります。サイディングやタイルといった外壁材と比べると傷がつきやすいですが、これは仕方がありません。

考えようによっては、漆喰の傷も味になると言えるでしょう。自然素材は経年で味わい深くなっていくので、あえて傷を住宅の個性とするのもひとつの考え方です。もちろん下地まで達する傷は修復する必要があります。

漆喰はDIYでの施工が難しい


練ってある漆喰ならDIYをできなくもないですが、プロの職人が使う粉状の本物の漆喰は扱いが非常に難しいので、DIYはおすすめしません。

DIYのできる漆喰は本物ではなく、「漆喰風」が多いので、仕上がりの質が落ちます。本物の漆喰はプロではないと扱いが難しいので、仕上がりを良くするのであれば、左官職人に任せたほうが安心です。

粉を水で溶いて作る本物の漆喰は、強アルカリ性なので手肌に触れると炎症を起こす恐れがあります。また、調合中に漆喰の粉が飛散して目に入ると大変危険ですので、DIYで本物の漆喰を使用するのはやめておきましょう。

耐久性に関しても、DIYでの施工はおすすめできません。上述したように、漆喰は正しく施工しないとひび割れが起きてしまうため、知識や技術がない状態でDIYをすると、施工の段階でひび割れしてしまうでしょう。

ひび割れも味と捉えるのであればそれも良しとできますが、ひび割れが起こると外壁の下地まで雨水が染み込み、住宅の耐久性が低下します。下地まで交換するには費用が高くつくので、DIYで節約した以上の費用がかかってしまいかねません。

もしDIYをするのであれば、練ってあるタイプを使い、仕上がりに関しては妥協したほうがいいでしょう。美しい仕上がりにこだわるのであれば、プロの職人に依頼してください。

漆喰はメンテナンスをすれば長持ちする

漆喰の耐久年数は100年以上だと言われています。傷がつきやすいという欠点はありますが、メンテナンスを繰り返せば長持ちする建材です。古くから城郭の壁などに使われていることからも、その耐久性の高さがおわかりいただけるでしょう。

漆喰のメンテナンスの頻度は、10年に1回が目安です。10年に1回塗り直しをすることで長持ちさせます。環境によってはサイクルが早くなるかもしれません。

軽い汚れであれば水洗いで落ちますが、カビが生えてきたら下地まで広がる恐れがあるので、早めにメンテナンスをしておきましょう。多少のひび割れであれば緊急性は低いですが、地震などの災害で大きくひび割れした場合は、住宅の耐久性に関わるので早急な修繕が必要です。

上述したように、漆喰はDIYでの塗布が難しい塗り壁材ですので、漆喰の扱いを得意とする業者に任せてしまいましょう。

おわりに

漆喰は和風建築によく合いますし、洋風建築にも使えます。外壁にも内壁にも使えますが、外壁に使うことで住宅の外観がより美しくなるでしょう。

漆喰はDIYが難しい建材ですので、コストがかかってもプロの職人依頼することをおすすめします。外壁に漆喰を施工した後は、定期的なメンテナンスもお忘れなく。

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