フッ素塗料を外壁・屋根に使うメリット・デメリット、代表的な製品と価格相場を解説

この記事の監修者

佐伯 明彦 (株式会社ソラ SOLA)

所有資格外壁診断士

外壁施工において構造性能や耐火耐久性能など外壁塗装をお考えの方に対して アドバイスをおこなっております。


フッ素塗料とは?

フッ素塗料(フッ素樹脂塗料)は、フッ素樹脂を主成分とした塗料です。フッ素樹脂は合成樹脂の一種で、耐熱性、耐候性、耐薬品性、耐食性、低摩擦性といった様々な性能を持っています。

フッ素樹脂はフライパンの焦げ付きを抑える「テフロン加工」に使われているので、非常に身近な合成樹脂です。ちなみに、「テフロン」は米国デュポン社の商品名、登録商標ですので、総称は「フッ素樹脂加工」となります。

フッ素塗料はそれほど一般的に普及しているわけではないので、耳馴染みがない方も多いかと思いますが、六本木ヒルズや東京スカイツリー、横浜レインボーブリッジといった大きな建築物にも使われている優秀な塗料です。

外壁塗装に関する質問を気軽にしてみよう!【登録不要!】

当サイトでは外壁塗装に関する質問を受け付けています。
登録不要ですので、お気軽にご質問ください(^^)

フッ素塗料のメリット

フッ素塗料を住宅に使うと、以下のようなメリットが得られます。

耐久性

フッ素塗料は、非常に耐久性の高い塗料です。平均耐用年数は15〜20年で、屋根なら約15年、外壁なら約20年持つとされています。

環境によって耐用年数は変わりますが、フッ素塗料自体の耐久性が高いため、他の塗料と比べると長持ちです。耐久性に優れたシリコン樹脂塗料の耐用年数が約10~13年ですので、フッ素塗料はそれより長く効果が持続します。

耐久年数が長いとメンテナンスの頻度が下がるため、塗装の塗り直しにかかる費用を抑えられるでしょう。何度もリフォームをするのは手間がかかるため、何度も塗装のメンテナンスをしたくない方にはフッ素塗料が向いています。

耐熱性

フッ素樹脂の持つ耐熱性は、住宅の外壁素材を紫外線から守ってくれます。紫外線は人間の肌だけでなく、外壁にとっても天敵です。

耐熱性を持つフッ素塗料を外壁に使えば塗装が長持ちし、外壁の寿命、ひいては住宅の寿命を延ばすことにつながります。

耐薬品性

酸性雨も外壁を劣化させる一因となります。フッ素塗料には耐薬品性があるため、酸性雨による劣化にも強いです。

親水性

親水性は水との親和性が高く、物の表面が水で濡れると薄く広がる性質を持っています。
そのため親水性の高いフッ素塗料は雨に濡れると表面を水分でコーティングしてくれるため、外壁が汚れにくくなります。

耐摩耗性

耐摩耗性は、摩耗・消耗を防止する性能です。耐摩耗性を持つフッ素塗料は、表面の光沢を維持しやすいため、長期間綺麗な外観を保てます。

フッ素塗料のデメリット


フッ素塗料は多くのメリットがある一方で、以下のようなデメリットがあります。

価格が高い

フッ素塗料は、外壁塗料の中では高価な部類に入ります。シリコン樹脂塗料の価格が1,800円~/㎡であるのに対し、フッ素塗料は3,000円~/㎡であるため、安価とは言えません。

六本木ヒルズや東京スカイツリーといった塗料の耐久性が求められる大きな建物には使われていますが、まだ一般的に普及していない点も価格が高い理由のひとつです。一般住宅にも普及すればメーカーも価格が下げられるため、知名度が上がって利用者が増えれば、手軽に利用できる価格になる可能性は十分にあるでしょう。

現在、フッ素塗料は高価であるものの、耐用年数が長いという点でみれば、メンテナンスの頻度が下がることでリフォーム費用が抑えられます。初期費用こそかかりますが、安くても耐用年数が低い塗料を使って何度もメンテナンスをするより、安くつくかもしれません。

屋根に使うと耐用年数が下がる

屋根は外壁に比べて風雨や紫外線の影響を受けやすいため、どうしても耐用年数が下がってしまいます。これはフッ素塗料に限ったことではありませんが、20年という耐用年数は外壁使用時に当てはまることで、屋根に使用した際の耐用年数は5年短く見積もり、約15年と考えておいてください。

15年でも塗料の耐用年数としては十分長いのですが、外壁使用時と同様に20年と持つと考えてしまうと、塗り直しのタイミングが遅れてしまうかもしれません。というのも、外壁ならば汚れや色あせなどで劣化に気づきやすいですが、屋根は外から見えにくい箇所であるため劣化に気づきにくく、塗料が剥がれてすでに屋根材が傷んでしまっている場合もあるからです。

塗装の劣化を放置すると住宅を傷めることになるため、フッ素塗料を屋根塗装に使用する際は約15年と想定し、時期が来たら塗り替えをするようにしましょう。

フッ素塗料にツヤ消しはない?

基本的にフッ素塗料はツヤのある塗料です。ツヤがあると光沢で綺麗に見えますが、それが安っぽく見えてしまうこともあります。

外壁塗料のツヤをどう捉えるかは好みによるので難しいところですが、できればツヤ有りかツヤ無しかを選びたい方は多いのではないでしょうか。

結論を述べると、フッ素塗料にもツヤ消しはあります。ただし、製品によっては完全なツヤ消しがないため、選ぶ塗料によりけりです。

弱溶剤タイプのフッ素塗料だと3分ツヤまでで、完全ツヤ消しはありません。たとえば、日本ペイントのフッ素セラミック変性樹脂塗料「ファイン4Fセラミック」で対応できるのは3分ツヤまでです。

水溶性タイプのフッ素塗料なら、完全ツヤ消しタイプがあります。AGCコーテックのフッ素樹脂塗料「ルミステージ」には完全ツヤ消しタイプがあるので、ツヤを消したい方におすすめです。

フッ素塗料のツヤを抑えたい方は、水溶性タイプの完全ツヤ消しを選ぶ、または3分ツヤを選ぶとよいでしょう。

フッ素塗料(外壁用)の価格相場

ファイン4Fセラミック / 日本ペイント

「ファイン4Fセラミック」は知名度が高く、フッ素塗料の中では定番とも言える製品です。親水性に優れていて、汚れを洗い流して住宅の美観を保ってくれます。

ホルムアルデヒド放散等級はF☆☆☆☆(エフフォースター)なので、安全性が高いです。
※F☆☆☆☆は、シックハウス症候群の原因となる有害物質・ホルムアルデヒドの放散量を示すマークで、最高ランクである星4つは、発散量が最も少ないことを示しています。

平滑:3,410〜3,590円/㎡
なみがた:4,110〜4,430円/㎡
トップコート:2,670円/㎡
吹付タイル:4,910円/㎡
弾性凹凸:5,020円/㎡

参考:https://www.nipponpaint.co.jp/biz1/building/products/prd_25.html

クリーンマイルドフッソ / エスケー化研

「クリーンマイルドフッソ」は、弱溶剤のフッ素塗料です。ホルムアルデヒド放散等級はF☆☆☆☆となっています。

複層塗材の上塗りに用いる場合の価格:2,800円/㎡

参考:http://www.sk-kaken.co.jp/products/data/cleanmf.htm

フッ素塗料(屋根用)の価格相場

サーモアイ4F / 日本ペイント

遮熱機能を持つフッ化フッ素樹脂屋根用塗料です。遮熱機能によって屋根の蓄熱を防ぎ、夏の暑さを軽減してくれます。

平滑(スレート屋根):4,350円/㎡
平滑(鋼板屋根):4,380円/㎡

参考:https://www.nipponpaint.co.jp/biz1/building/products/prd_192.html

クールタイトF / エスケー化研

遮熱性能と優れた低汚染機能を持つ、人気の屋根用フッ素塗料です。環境省の「環境技術実証事業:ヒートアイランド対策技術分野(建築外皮による空調負荷低減技術)」の「高反射率塗料(遮熱塗料)」において、その性能が実証されています。

トタン屋根:4,300円/㎡
スレート屋根:4,350円/㎡

参考:http://www.sk-kaken.co.jp/products/data/cooltight_f.htm

耐久性を重視するならフッ素塗料がおすすめ

上述したように、フッ素塗料は耐久性に優れた塗料です。高価であるため初期費用はかかりますが、メンテナンスの頻度を抑えられるため、将来的なリフォームの手間と費用節約につながるでしょう。

フッ素塗料は耐久性能だけでなく、耐熱性、耐薬品性、耐摩耗性、親水性といった優れた機能を有しており、外壁や屋根を長期で保護するのに適しています。フッ素塗料はシリコン樹脂塗料よりもグレードが上で機能も勝っているため、塗料にこだわりたい方におすすめです。

外壁と屋根の両方にフッ素塗料を使う、または屋根にフッ素塗料、外壁にシリコン樹脂塗料を使うという方法もあります。屋根のみフッ素塗料を使うのは、塗り替えのタイミングを合わせるためです。

外壁・屋根塗装の塗り替えには足場を組む必要があるため、足場代とリフォームの手間を節約するため、あえて外壁と屋根で異なる塗料を使います。もちろん、耐久性を重視して外壁・屋根の両方にフッ素塗料を採用しても構いません。

いずれの方法でフッ素塗料を採用するにしても、専門知識を有する腕のいい業者を選んでください。いい加減な業者だとフッ素塗料の優れた性能が発揮できないどころか耐用年数が下がってしまうため、リフォームを依頼する業者は慎重に選んでいただければと思います。

おわりに

フッ素塗料はまだ一般的に知名度は低いですが、これから普及する可能性を大いに秘めています。普及して価格が下がれば外壁や屋根塗料に使いやすくなるので、メーカー努力に期待です。

本記事でフッ素塗料のメリットを知った方は、外壁・屋根塗料の選択肢としてぜひ検討してみてください。製品によって特徴と価格に違いがありますので、比較した上で選んでいただければと思います。

外壁塗装に関する質問を気軽にしてみよう!【登録不要!】

当サイトでは外壁塗装に関する質問を受け付けています。
登録不要ですので、お気軽にご質問ください(^^)

関連コラム

外壁塗装の質問・相談をしてみる

アクセスランキング

  1. 1
    5
    回答
    10
    11779人
  2. 2
    2
    回答
    5
    10776人
  3. 3
    10
    回答
    6
    9806人
  4. 4
    2
    回答
    3
    9667人
  5. 5
    10
    回答
    2
    9029人
  6. 6
    5
    回答
    4
    8886人
  7. 7
    5
    回答
    6
    7953人
  8. 8
    10
    回答
    0
    7778人
  9. 9
    10
    回答
    5
    7518人
  10. 10
    3
    回答
    6
    6267人

新着の質問一覧

  1. NEW
    0
    回答
    0
    0人
  2. NEW
    0
    回答
    0
    1人
  3. NEW
    0
    回答
    0
    0人
  4. NEW
    0
    回答
    0
    0人
  5. NEW
    0
    回答
    0
    0人
  6. NEW
    0
    回答
    0
    0人
  7. NEW
    0
    回答
    0
    1人
  8. NEW
    1
    回答
    0
    1人
  9. NEW
    0
    回答
    0
    18人
  10. NEW
    1
    回答
    0
    5人

外壁塗装の豆知識

新着の質問
新着の質問

FACEBOOK
当サイトのfacebookページ

質問・相談する