外壁の汚れは気になるものですし、住宅の劣化を早める原因にもなるため、定期的に外壁洗浄をすることが望ましいです。
「外壁の汚れはDIYでも落とせるものなの?」と疑問に感じている方も多いと思いますが、手順を守ればDIYでも外壁洗浄はできます。
そこで本記事では、安全に外壁洗浄をする方法と手順をまとめました。外壁洗浄でケガをしてしまっては元モコもないので、安全に外壁洗浄をする手順を知った上で、作業に取り掛かるようにしてくださいね。
目次
なぜ外壁の汚れ落としが必要なのか?
外観を気にしないのであれば、外壁の汚れは落とさなくていいのではないか? と考えている方も多いかと思いますが、その考えは間違いです!
外壁の汚れは住宅の劣化を招く要因となるため、汚れは放置せずに落としておいた方がよいです。外壁は住宅を守る大事な部位ですので、その外壁の劣化が進むと住宅自体がどんどん劣化し、耐久性も低下してしまいます。
ではなぜ、外壁の汚れで住宅が劣化するのでしょうか?
それには外壁の塗料が大きく関係しています。
外壁に塗料を塗ることにより、保護膜(塗膜)ができます。その保護膜が外壁を雨の浸水から守っているわけですが、塗料は汚れがつくと剥がれたり劣化したりしまうため、汚れがつくほどその機能が低下してしまうのです。
外壁の塗料にも耐用年数があるので塗り替えは必要となりますが、長持ちさせるには、定期的に汚れを落としておかなければなりません。塗料が長持ちするということは、外壁が長持ちするということですし、ひいては住宅の寿命にも関わってきます。
外壁の汚れは劣化が始まるサイン
言わば、外壁の汚れは劣化が始まる前のサインです。塗料の段階で劣化を食い止めればリフォーム費用は安く抑えられますが、外壁まで劣化が進行し、雨漏りなどの不具合が起こってしまうと、リフォーム費用はかなり高くなるでしょう。
外壁の汚れの段階で対処しておけば、住宅メンテナンスにかかる費用をかなり抑えられます。住宅の見た目を綺麗に保つためにも、定期的に外壁の汚れを落とすようにしておきたいですね。
また、外壁の汚れがつきやすくなったのであれば、外壁塗装の機能が低下している可能性があります。
その状態は、塗装の耐用年数が近づいている、または環境の影響で劣化が早まっていることが考えられるので、早めに塗装の塗り替えを検討した方がよいかもしれません。
汚れが付着しにくい塗装もあるので、外壁塗装を塗り替えるのであれば、そうした商品を選ぶのもひとつの方法です。汚れが付きにくいといっても全く付かないわけではないので、どの塗装を使っているにしても、定期的に外壁の汚れを落とすようにしましょう。
外壁洗浄の3つの方法
外壁洗浄は、大きく分けると以下の3つの方法があります。
1:ブラシやスポンジなどで汚れを落とす
2:高圧洗浄機で汚れを落とす
3:業者に依頼して汚れを落としてもらう
最も手軽なのは、1番の「ブラシやスポンジなどで汚れを落とす」という方法です。詳しい手順は後ほど解説しますが、これは汚れの初期段階で有効な方法ですし、ブラシとスポンジ、外壁洗浄剤(中性洗剤)があればできるので、費用を安く抑えられます。
金たわしなどは外壁を傷つけてしまうので、食器用のスポンジなどを使いましょう。
ホームセンターに行けば外壁用のブラシが売っているので、探してみてください。
2番目の「高圧洗浄機で汚れを落とす」という方法は、汚れ落としには効果的ではありますが、あまりおすすめしません。なぜなら、高圧洗浄機を誤って使うと塗装や外壁を傷めかねないからです。
高圧洗浄機は強い勢いで水を噴射して汚れを落とすため、壁から近い距離で噴射したり、ひび割れが起こっている部分に噴射すると、外壁が傷んでしまう恐れがあります。高圧洗浄機を使うのであれば、噴射口を近づけすぎないように注意してください。
また、高圧洗浄機は大きな音がする機種が多いため、騒音の問題もあります。静音性の高い機種も登場していますが、外壁洗浄に使う時は音に気をつけた方がよいでしょう。
3番目の「業者に依頼して汚れを落としてもらう」という方法は、費用がかかりますが、最も確実です。外壁洗浄は高所の作業に危険が伴うため、脚立や梯子を使わないと届かない部分は業者に任せてしまった方が安心です。
DIYで足場を組んで外壁の高所を洗浄するというやり方もありますが、足場の設置には専門知識が必要であるため、DIYで組むのはおすすめしません。
しっかり足場が組まれていないと作業中に崩れて転落する危険があるので、専門知識がないのであれば、DIYで足場を組むのはやめておきましょう。
外壁洗浄であれば、外壁塗装の塗り替えと比べて費用をかなり抑えられるので、負担は少なくて済みます。
DIYでの外壁洗浄に使う道具
高圧洗浄機を使わず、DIYで外壁汚れを落とすのであれば、以下の道具を用意しましょう。
・ブラシ、スポンジ
・高所用ブラシ
・外壁用洗浄剤(台所用中性洗剤)
・ホース
高所用ブラシがあれば高いところまで届きますし、安全に洗浄できます。
脚立を使って高いところを洗浄する方法もありますが、転落する危険があるのでおすすめしません。
ホームセンターなどで外壁用洗浄剤が売っていますし、なければ台所用の中性洗剤でも構いません。
中性洗剤は原液のまま使うのではなく、ぬるま湯で薄めてから使ってください。
DIYで外壁汚れを落とす手順
DIYで外壁汚れを落とす手順は、以下です。
1:ホースで水をかけて表面の汚れを落としておく
2:水洗いで落ちない汚れをブラシやスポンジで落とす
3:高い部分は高所用のブラシを使って汚れを落とす
4:水洗いで落ちない汚れは外壁用洗浄剤か中性洗剤を使う
まずは、ホースで水をかけて表面の汚れを落としていきます。この時点で大部分の汚れが落ちるのであれば、あとは軽くブラシでこするだけで洗浄作業を終えられるでしょう。
水洗いでも落ちない汚れがあれば、ブラシやスポンジで落としていきます。しつこそうな汚れは外壁用洗浄剤か中性洗剤を使って落としてください。
高い部分の汚れには、高所用のブラシを使うと安全に作業できます。15mなど長い高所用ブラシもありますので、一般的な二階建て住宅であれば、それで十分に届くでしょう。
ただ、高所用ブラシを使っても落ちないしつこい汚れもあるかと思います。そういう時は無理して脚立や梯子を使って落とそうとせず、専門業者に任せましょう。
外壁洗浄は安全に作業をするのが一番ですので、危険が伴う部位に関してはDIYでやろうとせず、専門業者に任せることをおすすめします。
DIYで外壁洗浄をする際の注意点
DIYで外壁洗浄をする際は、以下の点に注意してください。
・強くこすらない
・目地の部分は優しくこする
・晴れた日に作業をする
・風の強い日は避ける
・高所の洗浄には十分気をつける
洗浄時に力を入れすぎると外壁洗浄時に塗装の塗膜が剥がれてしまう恐れがあるので、あまり強くこすらないようにしましょう。
外壁用洗浄剤や中性洗剤を使えば楽に汚れは落とせるので、力の入れすぎに注意してください。
外壁洗浄に研磨剤を使うのはNGです。しつこい汚れをなんとかして落としたい気持ちから、研磨剤を使いたくなりますが、研磨剤を塗膜を傷つけてしまうので使わないようにしましょう。
外壁は目地の部分が傷つきやすいので、目地の汚れを落とす時は特に注意が必要です。目地は劣化が進みやすい部分で、目地がひび割れを起こすと外壁の内部に雨水が染み込んでしまいます。
目地にカビや苔が発生していると、なかなか落ちないので力を入れて汚れを落としたくなりますが、目地を傷つけてしまうと逆効果なので、優しく汚れを落としてあげましょう。
天候に関しては、晴れていて風のない日に作業するのが望ましいです。
晴れていても風が強い日だと、風の影響で汚れがすぐ付着してしまいますし、脚立を使って高所を洗浄する時に風で煽られて転落してしまう恐れがあるので、風がある日は避けましょう。
繰り返しになりますが、高所の作業には十分に気をつけてください。
脚立や梯子を使うのであれば、地面が安定した場所に設置し、一番の段に立って作業しないようにしましょう。
どうしても届かない箇所は高所用のブラシ低い脚立を使い、万が一に転落しても怪我をしない高さで作業するようにしてくださいね。
外壁洗浄をすれば外観が綺麗になって気持ちがいい
外壁の汚れが目につくと、住宅の外観が損なわれてしまいます。カビや苔で緑がかった色になるのは嫌ですよね。
上述したように、外壁洗浄は塗装や外壁を長持ちさせる効果があるわけですが、それだけでなく、「外観が綺麗になって気持ちがいい」というのも洗浄をする大きな理由です。
外壁は住宅にとって皮膚にあたる部分なので、お風呂に入って皮脂汚れを落とすのと同じように、住宅の美観を保つために汚れを落としてあげましょう。
カビや苔が発生する前に汚れを落としておけば、手間は少なくて済みます。
特に白い壁は汚れが目立ちやすいので、こまめに水洗いやブラシ洗いで汚れを落とすようにしましょう。
おわりに
軽い汚れであればDIYでも十分に洗浄できますが、しつこい汚れは専門業者に任せた方が安心です。
本文中で解説したように、力を入れてこすったり、研磨剤を使って洗浄したりすると塗装や外壁材を傷つけてしまうので、DIYで落ちない汚れは専門業者に任せてしまいましょう。
定期的に外壁をホースで水洗いするだけでも汚れの防止になるので、晴れた日の休日は少し時間を作って外壁を洗ってみてはどうでしょう?
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